この記事では、なぜアウトプット練習が重要なのか、また一人で実践できるスピーキングを用いたアウトプット方法を解説していきましょう!
今回の記事では、私が英検の面接対策をしていた時や、実際にネイティブスピーカーと会話ができるよう英会話の勉強をしていた時に用いていた方法のうち、手軽なもの・敷居が高くないものをまとめました。
普段アウトプットの練習をつい怠ってしまっている方や、アウトプットの具体的方法を知りたい方に是非読んでいただきたい内容です。
英語を声に出してアウトプットすることの重要性
まず大前提として、知識を頭に詰め込むインプット(英単語や文法の勉強)がないと、自分の知っている知識・文章などを自分の力で使うアウトプット(スピーキングやライティング)の効果は半減してしまうことには注意してください。頭に入っている知識が何もない状態だとアウトプットするものが何もないので、普段のインプット型の勉強はある程度やってきた状態を前提として以下お話ししていきます。
しかし、インプットのみに勉強時間を費やしすぎるのも良くないです。では、なぜインプット型の勉強だけでなく、アウトプット型の勉強が必要なのでしょうか?
「イメージ・意味・概念 → 英語」の脳内思考力を強化できる
アウトプットすることで最も上達が見込める部分が、イメージや自分の伝えたい事を英語に変換する力を培えることだと私は思います。自分が単語帳などで学んだ単語や表現を様々な文脈・状況下で使う経験を積めば積むほど、それらをアクティブボキャブラリー(自分でナチュラルに使いこなせる語彙)にすることができます。
インプット型の勉強ばかりしていると、英文を読んだ際にその意味は理解できるようにはなるけれど、その逆のプロセスである自分の伝えたい内容から表現・英文を作る練習が足りていない状況に陥る可能性が高いです。
発音の練習になる
声に出してアウトプットする場合、英語の発音の練習にもなるというメリットがあります。文章を音読するのではなく自分で考えたことを英語で話す際に生じる自然な文の切れ目やイントネーションを身につけるには、実際に何も見ずに自分の考えたことを表現する練習が必要です。
文章を音読する際には発音に細心の注意を払うことができるので、そこそこ正確な発音ができるけれど、自分で文章を考えながら話すとなると話す内容を考える方に脳を使うので正確な発音まで意識をすることができないということは過去の私にもありました。私自身、実際に自分の言いたい事を自力で表現する練習を積むことで会話時の発音・イントネーションを上達させてきたので、内容を考えつつ声を出してアウトプットすることの重要性は強調したいです。
日常生活で自分が多用する単語・表現を調べる機会になる
音読をするのではなく、自分の頭で考えたことを英語でアウトプットする訳なので、自分が実際の会話内で多く使うであろう表現をいっそう磨いていくことになります。
例えば、自分が、「〜だと多分思う」といった”確信は無いがそのように感じる”というニュアンスで話すことが多い場合、”I think”ではなく、”I guess”で文章を始めた方が適切です。
しかし、”guess”を使ってアウトプットをした回数・経験が足りていない学習者は、”guess”の意味「推測する」を知っていたとしても、いざ話すとなるとこの文脈でも上手く表現が思いつかず、”I think”を使ってしまうことになります。
覚えた単語を会話内でナチュラルに使いこなせるようになるには、それだけ練習が必要ということです。
今回の例で言うと、上手く表現が出てこなかった場合に、「”多分思う”って英語で何て言うんだろう?」と自分で表現を調べることになり、そこで「”guess”を使えばいいのか」と知ることになります。このようにして、自分の使う頻度の多い意味の英語表現を効率的に増やしていくことができ、より実践的な表現力を身につけていくことになります。
英語のアウトプットの練習方法
以下4つの方法を挙げていきますが、①と②に関してはアウトプットして声に出す際に可能なら自分の声を録音した方がいいです。後で自分の言ったことを振り返ることができ文法や発音のチェックを行うことができるからです。
①その日に起きた事を日記感覚で一人で話す
その日朝起きてから学校や仕事に行き、家に帰ってくるまでに起きた出来事、自分の行動や感情を英語で小説のように一人で話すアウトプット法です。
私もこの方法を使っていましたが、意外と日常生活で起きていることを英語で説明しようと思っても表現が出てこないことはありました。しかし、いざ辞書やインターネットで英語でどう表現するかを調べてみると自分の知っている表現だったりするんです。この方法を繰り返すことで、日常生活で出くわす状況や行動、感情のうち自分が表現できないものを徹底的に見つけていきアクティブボキャブラリーにしていきます。
②観た映画の内容を要約してアウトプット
映画鑑賞をすることが好きな人にはおすすめです。一人でナレーションになったつもりであらすじを話してみましょう。
このアウトプット法のメリットとして、実際に映画で起きたことを表現しようとした場合、かなりの確率で、映画内のセリフで出てきた表現をどこかで使うことになるので、私がおすすめしている洋画を使った学習方法を実践している人は、そこで学んだ語彙や表現をついでにアウトプットすることにもなりえます。
また、上手く英語で説明できなかった部分のシーンをもう一度観てみると、セリフ内に「意味は知っていたのに使いこなせなかった表現」があり、使いこなせるつもりになっていた表現がいかに多いかが分かると思います。
①同様、録音をした場合は後でチェックしましょう!
③自分の考えている事・今している事を実況感覚で表現
これは一人暮らしをしている人などが休日家にいる時などにやるのに向いています(やはり一人で喋っているところを家族とはいえ見られると少し恥ずかしいと思うので)。
本当に頭の中に浮かんだことや、今していること、何でもよいです。①と同様、日常生活の行動や自分がよく考える事のうち今の自分の英語力では表現しきれないものを徹底的になくしていくことが目的です。
私が実際にどのように実況感覚でアウトプットしていたか、ちょっとした例を挙げます。
状況: 普段は夕食の後に入浴する。今日は午後10時から好きな番組があるが、気づいたら9時になっていた。
アウトプット: It’s already 9 P.M. I gotta take a bath before dinner. I don’t think I can make myself dinner and take a bath in less than an hour.
このように思ったことを声にだしていきます。このアウトプット練習のために時間を割くのではなく、日常のふとしたときに少し行う形でやると負担にならず良いです(私はそうしていました)。
④部屋の中にあるものを英語で表現
これは自分の部屋の中など身の回りにあるものの名前を英語で次々に言っていく練習方法です。文章を作るのではなく英単語を瞬時に言っていくだけです。ものを見た時に日本語を介さずに瞬時に英語に変換する練習になります。
自分が知っている単語だったとしても普段英語で会話をする練習をしていないと、ものを見てから声に出すまでの間に意外とタイムラグがあります。このタイムラグがあると、実際の英会話(特にネイティブスピーカー複数人での会話)で発言をしようとしたら、もう次の話題に行ってしまっていたということになりかねません。
その後、この英語の”瞬発力”を鍛える練習を始めたのですが、ある程度の期間続けることで、なかなか効果を感じたので、自分の伝えたい事を英作文で書くことはできるがいざ話すとなると時間がかかってしまう方などに特におすすめしたいです。
まとめ: 英語のアウトプットで本当の語彙力・表現力を!
いかがだったでしょうか?今回紹介した方法を実際にやってみると、意味は知っているはずなのに使いこなせなかった単語や表現がいかに多いのかを実感した方が多いのではないかと思います。
自分が理解することのできる語彙(パッシブボキャブラリー)を増やしていくことだけにとらわれず、会話する際に使いこなせる本当の意味での語彙力・表現力を身につけていきましょう。自分が考えた事が瞬時に英語で表現できるレベルになれば、実際にネイティブスピーカーと英語で話す時にも、自信を持ってリラックスして話すことができるようになります。
また、英語で夢を見ることも増えてくると思います(私もアウトプットにかなり力を入れるようになってから初めて英語で夢を見るようになりました)。英語で夢を見るレベルになれば、かなり上達してきたと考えてよいと思います。
アウトプットを今まであまりしてきてこなかった方は、ぜひ今回紹介した方法を試してみてください。
最後まで読んで下さりありがとうございます。