もともと文章を読むのはあまり速い方ではありませんでしたが、この方法で、受験生の頃には大学入試センター試験は基本的に30分~35分で解き終えていたので、続けていくと効果はかなり感じると思います。
- 実際に英語を速読する際に意識すべきコツ・方法
- その為に必要な普段の具体的勉強方法
に分けて説明していきます。
英語を速読する際に意識しておくコツ・方法
①頭の中で日本語に訳さない
速読をする上で、日本語に訳すというプロセスを行うか省くとでは、文章(特に長文を読む際)の速度にかなりの差が出てきます。
文章を読むのが遅い人によくあるのが、日本語に訳さなければ分からないため、英語を最初から最後まで左から右に読んでないことです。少し簡単な例を挙げましょう。
- “with ~ them” の “movie” にかかっている説明部分を読んだ後に「なんの説明だったけ?」と “movie” へもう一度戻ってしまう
- “even though” 以下を読んだ後、“even though” を「~だけれども」と日本語に直してしまい、脳内でコンマの前後の二つの文を逆転させてしまう
ことを無意識のうちにしてしまっていると思います。
上のような短い一文だけでは、大きな差はできないですが、文章が長くなるにつれて、英語を英語で理解できる人との差がどんどんできてしまいます。
ちなみに、日本語に全く訳さずに速読できる人が、先ほどの例文を読む際の脳内プロセスは、
②文章をかたまりごとに見ていく
速読する際のポイントとして次に挙げられるのが、文章を意味のかたまりごとに読んでいくことです。一つ一つの単語・熟語に注目しながら読むのではなく、もっと視野を広めて読んでいくのです。
もう一度先ほどの例文を使って説明します。
スラッシュで4つに区切りましたが、私が速読する際は、それぞれのかたまり内にある単語はほぼ同時に一瞬で見ています。もはや、かたまり自体がそれぞれ一つの単語のようになっている感覚です。
慣れていくにつれてかたまりの大きさをどんどん広げていくことで、速読力をさらに上げることができます。
③(試験の場合)問題に先に目を通し、重要箇所に線を引く
これに関しては、TOEICや英検、受験英語などにおいて、長文を読んだ後に設問がある場合に有効な手法です。
一度長い文章を読んだ後にもう一度読み直す時間はもったいないので、長文を読む前から、「どういう内容の質問がされて、何の情報の理解が求められているのか」という意識をもって読みましょう。
下線を引いくことで聞かれるであろう内容に関連部分に印付けをしておくことで、長文を読み終えて実際に問題を解いていく際、もう一度文章を詳しくチェックするのに費やす時間が短縮できるので、読みながら線引きをしていくことも忘れないようにしましょう。
英語の速読を上達させる勉強方法
今まで話してきた速読のコツは、普段の勉強・練習なしで、いきなりできるようになるものではありません。なので、次に速読力を身につけるためにやっておくべき具体的勉強方法についてお話していきます。
①英単語・表現の概念・イメージも大切にする
英単語を覚える際に、常に「英単語 ↔ 対応した日本語訳」と凝り固まった形で覚えるのはよくないです。どうしても長文内にその英単語を見たときに単語帳・辞書に書いていた日本語訳を頭に浮かべてしまって、結果的に日本語に訳してしまうという悪循環に陥ってしまいがちです。
確かに新しく英単語を覚える際には日本語訳を見て英単語の意味を確認するので日本語訳も覚えるわけですが、最終的に「英単語 ↔ 対応する概念・イメージ」という形で、日本語を介さないようにするべきです。
この状態にするには、英単語を覚える際に、例文も一緒に覚える癖をつけるとよいです。私の経験上、実際に自分が覚えた英単語が英文内で使われているのを見た回数が多ければ多いほど、ナチュラルに日本語を介さずに、英語のまま自分の頭の中に入ってくるようになります。
英単語の覚え方に関しては、英単語の効果的な覚え方【中学生で英検準1級に合格した私が解説】でも詳しく話しているので、気になる方は是非チェックしてみてください。
②良く使われる文法や言い回しに慣れる
文法を覚える際に、「覚えた文法を使った文を一瞬で自分で作れるか」というのがポイントです。速読が苦手だと言う人には、文法の仕組みを覚えただけで満足する人がかなり多い印象を受けます。
文法を覚える際にも、英単語を覚える際同様に、例文を使うことを意識してください。文法書に載ってある法則のみを読んで、例文を何となく読み飛ばしってしまっている方は注意です。
また、新しい文法を覚えた後には、自分でその文法を使っていくつか文章を作るにしましょう。文法の細かい法則を考えずとも、自動的に自分で文章を作れるようになると完璧です。
また、よく使われる言い回しに慣れておくことも重要です。これは、その言い回しが来た直後に書いてある内容を何となく自分で予想することができるようになり、スムーズに読み進めることができるようになるからです。
例えば、コツ・方法のところで用いた、”even though” という表現を何度も見て慣れている人は、見た瞬間に、
と、その後の文章を読む前に心の準備に近い形で内容を予測できます。結果スムーズにストレスフリーに流れるように読み進めていくことが出来ます。この言い回しに慣れるという部分は、たくさんの文章を読んで実践的に慣れていくことが最も効果的なのではないかと思います。
③(試験の場合)形式に慣れる
最後に、特定の試験のために勉強している方にとってのアドバイスとして、その試験の形式の慣れることが挙げられます。試験の種類によって、扱うことの多い長文の題材、聞かれやすい設問内容や設問数など、特徴は様々です。
例えば、科学的・学術的内容が長文の内容として扱われやすい試験の対策として、小説の速読練習をするのは効率が悪いことは分かると思います。確かに速読の仕方の本質は変わりませんが、それぞれの長文にのみ存在する”癖”に慣れておいた方が、読むスピードは速くなります。
私自身、もともと学術的英語には慣れていてを読むスピードは速かったですが、小説タイプの長文には比較的時間がかかりやすいことがありました。これは、今振り返ってみると、英検を受けていた当時に読んでいた長文は圧倒的に学術的な内容のものが多かったからだと言えます。
速読ができると英語力は格段に上がります!
いかがでしたか?この記事でお話した勉強法はすべて、私が実際に行って効果を感じた方法や、英語を今まで勉強してきた経験から確信を持ってオススメできる方法なので、英語の速読が苦手な方は、一度はある程度の期間実践してほしいです。
今回お話しした、速読法・そのための普段の勉強法を数年も続ければ、速読への苦手意識はほぼほぼ無くなってくると思います。速読が得意だと言えるレベルまで到達すると、英語全般に対する苦手意識もほぼ無い状態になってくるので、英語学習のモチベーションも上がりますし、ネットで英語文献で情報を得る際にかかる時間・エネルギーも激減します。たくさんの英文を読んでいくうちに得るもの(単語や表現のニュアンスの理解など)も多いので、結果的に、速読力だけでなく全体的な英語力も格段に向上させることが出来ますよ!
最後まで読んで下さりありがとうございます。